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「おい、こいつ『ネコ』だ」
「あの噂の?」
やはり俺の噂を知っているらしい。
「コソコソ喋ってねーでさっさと立てや。
喧嘩吹っかける元気があるなら座る必要ねーだろうが」
「ーーッチ」
まだ何か言いたそうだったが、勝てないと思ったのか舌打ちして次の駅で降りていった。
「ありがとうねぇ」
「ん、大したことじゃねーよ」
お婆さんの嬉しそうな笑顔に、こっちも嬉しくなる。
両親が共働きだった故、俺はばあちゃんっ子なのだ。
「それにしても、綺麗な髪と目ねぇ。
外人さん?」
「いやいや、カラコンだから。髪は染めてる」
髪は銀髪に黒のメッシュ。
目は緑だ。
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