第1章

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学校には、案の定遅れて俺は上司にこっぴどく怒られ、弟の単位は二つ落とされた。 後一個落とすと留年だぞ、弟。 放課後、俺はさっさと家に帰った。 弟はというと、あれでいろんな部活の助っ人に呼ばれる事が多いので、帰りが遅い。 帰ってから、夕飯の準備をして、朝出した洗濯物を取り込んで、と色々やって居ると玄関のドアが開いた。 「あんちゃん、あんちゃん。」 「おー。おかえってはあ!?」 「拾った」 そう言って、弟が俺の前に押し出したのは、薄い金髪に、蜂蜜色の瞳の背中に翼を持ったイケメンレイヤーだった。なぜか、困ったような顔をしている。 「も、元の場所に返して来なさいいいいい!!」 …………その日から、俺と弟の日常は崩れ始める。 だから、俺は一生忘れない。 世界と、世界の歯車が噛み合ったその一瞬を………。 終わり
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