第4章

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 「助けてもらった、っちゅーことは、アイツらは恩人なんやな。ほなら、恩返しのつもりで、代わりに返してくれへん? アイツらの借金、1億円。」  「いっ…1億円!? 無理です、そんな大金ありません!」  「ないことはないやろ。野球以外にも、CMにテレビに大活躍しとったやないか。」  (う、ウソだ。こんな…こんな人生。世界で大活躍して、望むものは全て手に入る。それがオレの人生なんだ! こんなめちゃくちゃな人生…)  その時、塁は視界に何かを捉えた。  「!」  塁は素早くそれを手にし、絶叫した。  「こんな人生なんか消えちまえええッ!」  ハリセンを自らの頭に振り下ろしたところで、塁の意識は途絶えた。
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