永遠の霧

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どんな非現実に――― そう問われると、表現するのが少々難しい。 そうだなぁ、と彼も海へと視線を移して考える。 「古い話をしてもいいかな」 思えば始まりは20年も昔の話だ。 「…構いません」 白髪も混じり始めるこの年頃。長くなりそうな雰囲気にも、彼女は変わらず花のように微笑んだ。
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