第一話 リッパーさん生まれ変わった

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あー、妹が産まれたから一安心したわ。初めは超不遇だったから殺し屋かつ殺人鬼の道に走ったけど、二度目の人生は結構報われてるのかねぇ? 暖かい家族(内一人過保護)に囲まれて、いや、爺ちゃんと婆ちゃんは会ったことないけど、道場師範の息子に生まれて、ある程度裕福な暮らしができてる。十分幸せだな、昔の俺なら砂糖を吐けるほど。 でもな、俺の前世が前世なだけに何か物足りないのは当然なのか?俺はまだ、人を切りたいんだろうか?考えるだけで頭が痛くなってくるので考えたくない。 今はまだ二歳、いや、実はもうすぐ三歳になるんだが人生の岐路はほぼ無限と言ってもいい。昔の俺にはそんなものなかったが。 それに、これから俺はお兄ちゃんになるんだしな、湿っぽい事とか血生臭い事を考えたくない。この世界は魔法があまり使えなくても剣さえあれば、俺にとってはナイフがあれば生きていける。 俺の人生はどう転がる?幼い若いとか言ってても、そんなのすぐに言えなくなる。俺は昔の俺、リッパーさんとしてまた生きるのか、それとも新しい全く違う俺として生きるのか、どうなるんだろう? 「そうだジャック、リーリャが呼んでたぞ」 「えっ?うん、分かった!」 まぁ、そんな事のんびり考えたらいいか! 「ジャックぅ!痛かったけど頑張ったよぅ~」 「苦しい苦しい苦ちいがふっ!」 その前に死にそうになるほど強く抱きしめてくるお袋の過保護をどうにかしなければならかった事を、胸で窒息しそうになりながら思った。
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