第2話

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朝でカーテンが開けられていると周りに木が多いのが良く分かり、緑が多く目に良さそうな景色だ。 二人でソファーに腰をかけてボ――ッと周りを眺める。 「こういうのも落ち着いていいな……」 思わず私も頷き、無言のまま暫くの間外を見つめていた。 その後シャワーを済ませ一旦私の家に荷物を置いて着替えると、二人でランチに行く事にした。 食事をしながら話をしていると楽しすぎて、気付いたらデザートが運ばれていた。 パンナコッタを堪能していると向こうの方から「おや、こんにちわ」と昨日のおじさんが近づいてきた。 今日は昨日みたいにスーツではなくカジュアルな服装だ。 「あ、こんにちわ」 昨日話した数少ない人なのでよく覚えている。 「――デートですか?」 と聞かれ返答に困りチラッと桐谷さんの顔を見ると、分かりやすく嫌な顔を前面に出しているので驚いてしまう。 「いやぁ、そんな楽しそうな顔は久々に見た。彼女の事余程気に入ってるんだね」と気にせず話しかけている。 このオジサンと知り合いなのは分かるけど、そんな露骨に態度変えなくても……思っていると「あ、コレ親父」とサラリと言われ心臓が跳ね上がりそうになった。
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