第3話

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「色々揃ってますね……」 新しい便利グッズも沢山並んでいて、料理をするのが楽しそうなキッチンだった。 「自炊してたし料理は好きだよ?ここで暮らすようになってからはまだ作ってないけど、道具とか少しずつ買い揃えてるところ。一人だと買うか外食の方が早いし」 「それ分かります、材料も余るし買ってきたらすぐ食べれますから」 料理を開始しながら話していると、カウンターキッチンはいいねと見つめながら言われるので少し照れてしまう。 「あの、ご飯って炊く感じですか?」 「うん。すぐ炊けるから俺準備する」 とカウンターに入って来たので、場所を教えて貰えばやると伝えたが、米は炊くと言われてしまった。 シャワーでもしてくればいいのにと思ったが、私は半熟玉子がレンジで出来る便利グッズを開けて使って見る事にした。 その間サラダと簡単なスープを作り、キーマカレーは完成しているのであとはご飯待ちの様態だ。 「ご飯どのぐらいで炊けます?」 使った道具を食器洗浄機に入れながら聞くと、あと二十分くらいといわれたので先にシャワーにしませんかと提案する。 桐谷さんは「もう終わったの?」と驚いてこちらを振り返ったが、じゃあシャワーにしようと纏まり私は一階、桐谷さんは二階に移動した。 二回目なので場所も分かるし、今日も泊まる支度出来てるので安心だ。 シャワーを済ませ髪を乾かしボディクリームとヘアオイル、一連の流れをするとホッとした気持ちになる。 部屋着に着替えリビングに行くと、桐谷さんはジャーをじっと見つめていた。 「シャワー有難うございました」 「さっき炊けて今蒸らしてるところ……」 いや真剣に見つめても時間は早くはならないよと観察していたが、私も半熟玉子と忘れていたので急いで電子レンジのボタンを押した。 桐谷さんは食器を準備していたので、少し大きめのお皿にワンプレートで盛ろう言うとキーマカレーの横にサラダを盛り付けた。 スープ入れてカウンターに運び、キーマカレーの上に半熟卵を乗せると「いただきます」と一緒に食べ始めた。 辛さはこれくらいだなと思いつついかがですかと聞いてみると、美味しいと一生懸命食べてくれる姿がとても可愛い。 「これ本当に好きだわ」 野菜サラダのドレッシングも一応簡単に作っているので、褒めてもらえるというか黙って食べてくれて顔が綻んだ。
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