第4話

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お互いの身体を洗い終わると、シャワーで流し彼は「恥ずかしくなってきたから先に出てるね」とバスルームから飛び出した。 私もドキドキしたけど、何か楽しかったなあと少ししてからドアを開けた。 髪を乾かし終わってリビングに戻ると彼は冷蔵庫を開け、ジュースをコップに入れるとそっと渡してくれ、お礼をいうと並んで飲み始める。 お互いに慣れない事をして緊張したのか、その日は手を繋いでベッドルームに入るとぐっすり眠ってしまっていた。 次の日も朝お見送りをしてもらい、朝から笑顔でチャージされた気分になる。 ここ最近プライベートが充実しているからかは不明が、予算を順調ににクリアしている。 その影響があってかスタッフも気合が入っている気がするし、仕事も楽しくスムーズに運ぶようになっている。 予算が達成すれば手当も出るので、更にみんな張り切っているのかもしれない。 あと二日勤務したら待ちに待った三連休で、弾む気持ちを押さえながら仕事に励む。 残念ながらたっくんは打ち合わせやパーティがあるみたいで、初日は美容院に行こうかと計画を立て直す。 連休は交代で取るようにしてるが、自分が休みの間はスタッフが困らないように提出物をチェックし、締め切りのあるものは気をつけて仕上げておく。 館全体のパンフレットの撮影商品の準備をしたりその週の発注を済ませておいたり、とにかくパタパタと働き回っていた。 そういう時もたっくんは帰り時間があれば送ってくれたり、連絡をくれたりしてとても励みになっていた。 あっという間に次の日から連休になっていたので、家に着くと早速美容院のネット予約をしておいた。 今日は社販した服も何点か持って帰っていて、一つは珍しくワンピースにしていた。 紺に近い濃いブル―で光沢もあり、お店で着ていても目を引きそうだと思ったからだ。 丈は短めだけど上品な感じだし、何となく髪を切ろうとイメージしたのもこのワンピースを見てからだった。 リップも少し濃い色を薄めに塗ると、顔がしまって見えるかもと色々コ―デを膨らませていく。 この妄想時間が結構接客時に使えたりするので、色んな方向から考えるのも提案の引き出しになっている。 ファッション誌を見て髪型のイメージを決めると、早めの時間しか予約が空いてなかったのでベッドに潜る事にした。
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