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地図には無い道、テニス場の駐車場を突っ切って急旋回、国道2号に現れる。いきなり建物の隙間から戦闘車両が現れ背中を攻撃した、防衛部隊は戦意を喪失する。
「駆逐しろ!」
橋の東で頑張っていた軍はニカラグア軍旗を掲げていた。見覚えがあるナンバーが目に入る。
「こちらマリー中佐、橋の西側すぐに敵の司令部が存在している」
「フーガ大佐だ、任せろ! 快速中隊、全速力で進め!」
タイヤを鳴らして後方に控えていた軽車両部隊が飛んでいった。増援を得て数の上でも互角以上、最早勝利は目前だ。
「ドゥリー大尉、敵が撤退していきます!」
「マリー中佐より全部隊、百将団を逃がすな!」
「フーガ大佐よりニカラグア軍、快速部隊は全てマリー中佐の指揮下に入れ! 俺は遅れて後を追う、好きに使うんだ」
「助力に感謝します、大佐」
指揮系統が違う軍、それも相手のほうが上官だというのに望んだ環境が得られた。ニカラグア義勇軍にとって、島が指揮するクァトロは有無を言わずに支援すべき存在。マリー中佐への協力こそがフーガ大佐の目的でもあった。
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