1318人が本棚に入れています
本棚に追加
国道2号で壮絶な追撃戦が展開される。市街地を背景にした射撃戦は戦域全体から注目を集めた、一部の市民から苦情がもたらされたが司令部は全てを無視する。
「畜生、やはり上手いな!」
――頭を押さえられないように動いている、見事だ! だが俺だって敵を褒めてばかりではいられんぞ。
バイパスまで追撃したが敵も諦めない、被害を抑えつつ西へと走り続ける。
「国防軍司令部よりクァトロ戦闘団、追撃を停止しろ」
「ですがここで逃しては!」
「お前らだけで歩兵師団に突撃させるつもりはない。引き返せ」
「了解です……」
画面を拡大すると西に大きな司令部が存在していた。隣の街から出張ってきた師団司令部らしい。
「マリー中佐より全軍、追撃を中止、後退する」
――百将団、今回もまた引き分けか。一体誰が指揮しているんだろうか。
全軍傾注の報が入る、可能な者は全てが通信を耳にするようにする。
「国防軍司令長官より全軍、姫路市は現時点を以て日本の統治を回復した。戦闘は勝利だ、各級司令部は掃討戦に移行せよ」
姫路の街に歓声が響く。日本軍の勝利、占領されていた都市をついに解放したのだ。
最初のコメントを投稿しよう!