第1章

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ある日、俺は学校に登校していた。 そんな時に後ろから急いで携帯で話しながら走る博士みたいな格好をした人が俺の横を横切ったんだ。 走っていたのもあり、白衣から何かがこぼれ落ちた。 「あっ!・・・そこの人!?」 大きな声でその白衣を着た博士っぽい人を呼び止めようとしたがそのまま行ってしまった。 「よっと!」 こぼれ落ちた物を拾うとラッピングして包まれたキャンディーだった。 如何にも怪しい色のキャンディーだ。 これを舐めたらやばそうだと思い、また路上に戻そうかとも思った。 だけど、知らない人や小さい子供が無闇に触れて舐めることでもあれば、一大事だ。 そう思って俺は自分の鞄にキャンディーをしまう。 その後、時間は経過して昼飯の時間帯になり俺は友達数人と昼飯を一緒に食べていた。 「ところでさ、こないだ俺彼女できたんだ。」 「うぉーーーやるじゃん!」 「すげーじゃん!」 「ところが彼女怪しいんだよ。俺以外に彼氏がいるのかも。」 「その彼女もやるな!」 友達たちが自分の彼女の話題で盛り上がり始め、俺は鞄を開けたまま席を立ってトイレに向かい済ませて戻ると友達の一人が例のキャンディーを舐めてるではないか!? 「ば、ばかやろー!」 俺が急いで止めに入ろうとしたが既に遅かった。 例のキャンディーを舐めていた友達はガクッと意識を無くしたように倒れるとすぐに起き上がる。 「お、おい!大丈夫か?!」 「うん。大丈夫!」 「え!?」 「「えぇーーー!!!」」 キャンディーを舐めた友達の声が女の声に変わっているのだ。 「どうしたの?!」 本人は自分自身の声が変わっていることに気づいていないらしく、他の友達も唖然のした表情で例のキャンディーを見ると友達の数人が一斉にキャンディーを舐めたのだ。 「どうだ!俺の声?」 一人は韓国語になってしゃべるし! 「俺の声もどうよ?」 一人は歌でも歌ってるかのように綺麗な声でしゃべるし! 「ははははっ!」 一人はワイルドボイスで高笑いをするし! 「おいお前ら、なにやってんだ!」
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