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  ふらふらと彷徨い歩くかつての自分の居場所。 最後の別れを告げるように歩き回る。 貴子が使っていた寝室に入ると 小さな段ボールが一つ、机の上に置いてある。 宅配便の品名は精密機器となっていて、 送り主は文也。 宛先はもちろん、貴子。 なんだろう、とガムテープを剥がし、開く。 中には携帯とバックが入っていた。 こんな所にあったのか、と苦笑を浮かべる貴子。
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