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・・・何歳に?
今私の目の前にいる彼女の肌や全体像は、どう見ても20代前半に見える。
「私は今・・・51歳です。にわかには信じられないですよね?これが身分証です。」
そんな・・・まさか・・・。
「私は自分が見極めたお客様にしか声を掛けません。
もっとも、取り扱っている商品の一つ一つが高額なので、ついついこのような場所で営業しがちなんですがね。
少しでも信憑性を高める為に、少しだけサンプルをお使いいただけます。手の甲を見せてもらえますか?」
彼女は自分のメイクポーチからブラシを取りだしてファンデーションを少しだけとり、私の手の甲につけた。
・・・・・・・・・・・すると、どうだろう。
私は自分の目を疑った。
血管が浮き出して、今までの苦労を滲み出していた私の手の甲の一部だけが、若い頃のあのみずみずしい肌に戻っていく・・・。
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