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『こういうのも、いいもんだ』
僕は昨日、初めて「上越新幹線」に乗った。
「大宮」で列車に乗り込んだ時にはかなりの混雑ぶりだったが、「高崎」で急にガラガラとなった。僕は窓際の席に座る。
『こういうのも、いいもんだ』
電車の旅も悪くない。自分で運転しているより、景色をユックリ楽しむ事ができる。
(なにしろその時まで僕は、電車では、南は修学旅行で行った「京都・奈良」、北は自分の住む県から出た事が無かったのだから)。
バイクでツーリングしていた頃。とりあえずは日本全都道府県を通過した僕だが、ほんとに「ただ通過しただけ」なんて所もあり、特に人混み・混雑の嫌いだった僕は、その中心部を敢(あ)えて避けていたようなところがあった。
そんな僕だったが、「マラソン大会」を走るようになり、大会参加がてら、あちこちの都市部…特に県庁所在地…を訪れてみようと思うようになった。
そして今回の「新潟マラソン大会」参加となった訳だ。
(僕は「ハーフ・マラソン」に参加した。「フル・マラソン」の制限時間は、とてもクリアーできそうになかったからだ)。
『こういうのも、いいもんだ』
いつもはせいぜいウォーキングを兼ねて、知らない街をひとりブラつく程度。
(昨日の午後、新潟入りした僕は、参加受付がてら、市内をブラついた)。
でも今回は、訪れる先に知人がいる。
彼とは、仕事を通して知り合った。年に数回しか顔を合わせないが、彼と仕事をする時は必ず、お互い出張となる。それで必然的に、宿で酒を酌(く)み交わす事になる。
まあ向こうはどうなのかわからないが、僕にしてみれば「なかなかに話の合う男」で、僕にしては珍しく、わざわざこちらから連絡を取り、マラソン大会の終わった晩、「飲みに行こう」という約束を取り付けてあった。
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