第11話

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「は、ぁ。っやだ」 「嘘。身体はそんなこと言ってないよ」 『辛いなら言って』とか口にしておきながら、彼の手の動きを止めようとする私の手をほどく。 「だめ、まだ」 「『まだ』?まだして欲しいの?ここ?」 「……っ!」 「違う」 と言いたかったけど、それを言葉にはできなかった。 彼の手から身体を逃がし、捕まっては執拗に攻められ、そうかと思ったら焦らされて。 もどかしい程の快感に身体が震える。 「神、崎くん」 「なに?」 荒い呼吸の合間に彼を呼ぶ私。 それを満足気に見下ろす彼。 「……まだ」 その余裕が無くなる時が見たい。 「まだ、足りないの」
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