第11話

5/38
前へ
/38ページ
次へ
お飾り程度に着けていた服を全て脱ぎ捨て、素肌のまま絡み合った。 張りのある肌 しなやかな筋肉 タフな身体 部長とは違う。 全ての意識を神崎くんの身体に集中させて、部長に抱かれた感覚を消す。 神崎くんもまた、私の身体の隅々まで丁寧に触れ、部長の痕跡を消す。 吸い付く唇 這う舌 触れる指先 時折走る小さな痛みが 『この身体はもう二度と部長には見せない物なんだ』 ということを強く実感させられた。 神崎くんがつけた跡が、私の身体に赤く散らばる。 「……っ」
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2598人が本棚に入れています
本棚に追加