第11話

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「……」 「……」 ほんの少し唇を離した距離で、無言のまま見つめ合った。 ゆるくパーマがかった黒髪に指を通し、顔を反対側に傾ける。 ゆっくりと降りる唇。 それに合わせて目を閉じた。 「……江茉」 暗闇で微かに聞こえた声に 「江茉」 身体のどこかが、小さく痛んだ――
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