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俊は咲に近付く。そして近くに来て気付いた。咲の首に鎖が巻かれていることを…。それは痛々しく、首に食い込んでいた。
「何だよ、これ!?」
俊は咲の首に手を添える。触れるが、取れそうになかった。
「何だ何だぁ?誰だ、手前ェ等?」
突然、声が聞こえた。
前方を見ると、テーブルの上に男が座っていた。その男の右手には、サクヤと同じく鎌。そして左手には、咲と繋がっている鎖を持っていた。
「お前、咲に何をした!!?」
怒鳴るが、男はニヤニヤとしているだけで答えない。
「こいつはこちらに無理矢理繋ぎ止めて、弄んでいるんだ…」
サクヤが前に出る。
「何だって…?」
俊は咲の首を見る。よく見ると、血が滲んでいた。俊の体が怒りで震えた。
「お前は手出しすんなよ」
カイが俊に忠告する。
「何でだよ!?そいつは…そいつは!!」
「死にたいのか?」
サイが俊の言葉を遮る。
サイに言われ、悔しそうに黙った。
「苦しかっただろう…?今…楽にしてやるからな…」
そう言って、鎖を切った。
「!!くそがっ!」
男の声が聞こえたと思った瞬間、咲が光りだした。
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