761人が本棚に入れています
本棚に追加
あくまでまだ、弁護士になる資格は取ったものの、これから1年間の修習生を経なければならない。
それを分かった上で、親父さんも俺の両親もこの結婚を承諾しているのだろうか。
「そんなのね、愛の力でどうにでもなるのよ!」
と、俺の母親は言う。
「景には絶対無理だと思ってた、お嫁さんと孫が一気にやってきてくれるなんて」
「………。」
どんな奴だと思われてたんだ、とツッコまずにはいられない。
ま、別にいいけど。
「ほら、そろそろ挙式の時間よ」
娘のいない母さんにとっては、蘭子の花嫁姿を見るのも、楽しみの1つらしい。
誰よりもウキウキしまくっていて、見ていて恥ずかしい。
こんな母さんなので、蘭子の継母とも難なく話をしていた。
そして、結婚式の幕が開ける。
最初のコメントを投稿しよう!