Summer Diamond Memory's

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 チア部がない高校だったので、少しでも大きな試合となると、私たちバトン部がブラバンや応援団と共に駆り出された。 「結局、応援しただけでできなかったな。告白・・・」  彼は野球部でエースだった。人一倍努力家で野球をする彼の姿が大好きだった。そんな彼だから学校にファンもたくさんいた。  みんなのように彼に声をかける勇気もなくて、ずっと応援できたらな・・・そう思っていた。 「ダメね。最近、仕事で疲れてる」  結婚してしばらくマンションに住み、将来を考えて一戸建てを購入した。返済額は払える範囲。だけど知らなかった。このエリアは税金が高い。水道代が高い・・・。  おかげで専業主婦になる予定がなくなった。子供を産んだとしても共働きは免れそうにない。
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