朝日

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神谷さんは伝票整理のしているだろうか?まさか彼女以外が見ていることはないと思いたい さり気なさを装うために伝票を入れた袋に 入れているから他の人に見られると相当気まずい 誰も手伝ってくれんもんっなんて彼女が言っていたから大丈夫とは思うが…今更ドキマギしてきた そんなことを思っていると携帯が震えた 知らないアドレスからのメールだった 男の名前らしきものの後に女の人の名前っぽいのがアドレスになっている… 神谷さんは、ゆづきって名前? つーか彼氏?旦那? イマイチ彼女からは所帯臭さを感じないから彼氏なのかもしれない…万が一 独身だと結婚してる?って聞くのはマズイよな? アドレスを見ただけで 色んな感情が湧いてきた 短いながらも丁寧な文面にフと笑顔になった 『もぅ 飴食ったん? 早っ』 思うよりも先に指が返信を打って送信してた… やべっ これじゃあ まるでメールが来るのを待ち侘びてたみたいでカッコ悪りぃ そう思った瞬間 光の速さ返信メールを受け取る 「マジ美味しかったけぇ~ なんじゃろ 太陽の味がしたっ」 メールを開くと きっと神谷さんは笑いながら返信を打ったんだろうな?って思えるような内容に思わず口元が緩む なんだ この返信 やべぇ なんか胸ん中で鈴が鳴ったような…なんか知らんがドキドキしてきた ぐっと掴まれたような こんな感覚やたら久し振り過ぎて余計にクるわっ 天然小悪魔め~なんて思いながらも この やりとりで完全に何かを掴まれたのは事実 この日以来 メールのやり取りがスタートしたけど後になって気付けば自分がメールを送ると返信がきて数度やりとり そして時間が空くって感じで ガンガンこない感じも まさに自分のツボだった がっついてるって思われるのが嫌でメールを打つのも躊躇ったりする割には送るとノリノリで返信がくるのが嬉しかった とは言え嫁に対してバリバリの罪悪感はあった 抑え切らぬワクワク感を感じれば感じるほどに どこか後ろめたい様な気持ちに苛まれた 言いようのない罪悪感と彼女の事をもっと知りたいと思う感情 相反する感情の狭間で自分の感情をコントロール出来ない自分への自己嫌悪 なのに たまに神谷さんからメールを受け取ると異様にテンションがあがり緩む口元を引き締めることすら出来なかった
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