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「お待たせ致しました」
挽き立てコーヒーを雅樹から受け取ると、静かに客の前へと置く穂奈美。
客は小さく会釈すると、砂糖を少し入れスプーンで2回まわし、そっと口付けた。
「はぁ、、」
客の小さなため息とも言えぬ息づかい。
どこか安心したような感じにもとれる。
「何かお食事はお召し上がりになられますか?」
そんな様子を見ていた穂奈美は、タイミングを見て優しい笑顔で話しかけた。
「あ、いえ。今日は食事に来たのではなくて・・・」
「??」
またも心の中で首を傾げる穂奈美。
「実はネットの評判を見て相談に来たんです」
「ネット、ですか?」
今度は心の中ではなく、見るからに首を傾げ表情からは明らかな困惑感。
「ええ、色々と調べているうちにネットの掲示板でこちらを見つけたんです。困った事があれば話を聞いてくれる喫茶店、って」
「えっと・・・それは、どういう・・・」
穂奈美はますます困惑した。
そして雅樹の方に視線を向けると、雅樹もまた同じく訳がわからない様子だった。
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