第一話 時給900円!割りに合わないアルバイト

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「それで、ご相談というのはお仕事の事ですか?」 「あ、いえ。仕事は順調で楽しくやらせて頂いてます」 「では?」 雅樹の促しに小林は本日二回目の深呼吸をして答えた。 「実は数ヶ月前からイタズラ電話や迷惑メールと言ったものがくるようになりまして。最初は無言電話で間違いかとも思ったんです。でも最近は明らかに違って・・・」 「と、言いますと?」 そう言われ小林はおもむろにカバンから封筒を取り出し、中から何枚かの写真を出した。 そこに写っていたのは主には小林で、所々で綺麗な女性も写っている。 「これって、盗撮?」 思った事が口に出てしまい慌てて手で口元を抑える穂奈美。 「あ、いいんです。気にしないでください。・・・多分そうだと思いますから」 「すみません・・・」 「失礼ですが、これが盗撮だと思うのなら警察に行かれるべきでは?」 雅樹は取り出された写真を一枚一枚見ながら話した。 「それは、まだ」 「何か理由でも?」 「その・・・自分には結婚を約束した彼女がおりまして。その彼女にあまり心配をかけたくないんです。だから出来れば内密になんとか解決できないかと・・・」 「彼女とは一緒に写っているこの方ですか?」 雅樹が写真から視線を外し、ともに写っている女性を指差す。 「ええ、そうです」 「ふむふむ、なるほど。分かりました」 そう言うと雅樹はレジに向かい何かを持って戻ってきた。
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