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まさに晴天。
雲一つない青空は幼い心をワクワクさせた。
「あ!ひこーきくも!」
少女は母親と繋いだ手をぶんぶん振り回しながら、空の一線を指差した。
「あら、ほんと。きれいねー」
「きれい!きれい!どんどんのびるよー」
親子は暫く空を見上げ、やがて飛行機が建物に隠れ見えなくなると満足した様にその場を後にした。
もうすぐ夏が来る。
紫陽花の花は枯れ始め、田んぼの稲が少しずつ背を伸ばし始めたある梅雨のひとときのこと。
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