第一話 時給900円!割りに合わないアルバイト

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「はっ!いま何時!?」 穂奈美は机から勢い良く顔を上げると、口から垂れるヨダレもそのままに携帯の画面で時間を見た。 「やばい!バイトに遅れる!!」 机に広げられたノートにはヨダレのあと。 筆記用具やら教科書やらをカバンに適当に放り込むと、急いで出口へ向かった。 「ほーなみー!ヨダレ拭いていきなさいよー」 「うん!とりあえずバイトに間に合ったら!」 クラスメイトらが慌てふためく穂奈美を見送る。 「あいつバイト先までヨダレ拭かないつもり?」 「嘘でしょ、それは流石に」 「いや、あの穂奈美なら…」 あり得る。 クラスメイト達は互いに顔を見合わせると、無言で頷いた。
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