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「はっ!いま何時!?」
穂奈美は机から勢い良く顔を上げると、口から垂れるヨダレもそのままに携帯の画面で時間を見た。
「やばい!バイトに遅れる!!」
机に広げられたノートにはヨダレのあと。
筆記用具やら教科書やらをカバンに適当に放り込むと、急いで出口へ向かった。
「ほーなみー!ヨダレ拭いていきなさいよー」
「うん!とりあえずバイトに間に合ったら!」
クラスメイトらが慌てふためく穂奈美を見送る。
「あいつバイト先までヨダレ拭かないつもり?」
「嘘でしょ、それは流石に」
「いや、あの穂奈美なら…」
あり得る。
クラスメイト達は互いに顔を見合わせると、無言で頷いた。
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