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次男の透兄貴はおれより7つ年上で、普通の兄弟よりは年が離れているかもしれないけれど、おれがものごころついた時でもまだ子供の身長だったし、おれと一緒に遊んでもくれた。
思い返せば、小学校高学年で幼稚園の弟の面倒なんてよく見てくれたと感心してしまう。
おれは末っ子の甘えん坊で聡兄貴とはまた違う種類の我がままな性格をしていたから、そんなおれに付き合ってくれる透兄貴はいつもやさしくて賢くて落ち着いていて、本当に辛抱強かった。
なのにおれは、透兄貴がどこに住んでいるかもわからないんだ。
仲間外れにされたような、置いてけぼりにされたような気になって、急にさみしくなったおれはポケットからスマホを出して、兄貴に発信した。
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