序章

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 乾いた大地に太陽が照りつける。風は砂塵を巻き上げ、訪れるものを拒絶しているかのようだ。  ここは忘れ去られた地、アスガンクルト。  動物はおろか、植物も生えない死の土地だ。  だが、かつては魔導の力で栄えた国があった。魔導王国イルネシアだ。  街には魔導の力で動く乗り物や施設があり、都市国家として繁栄を極めていた。  だが、数百年前、ある魔導器の暴走により街は壊滅。生き残った民たちは移住を余儀なくされた。  そして今、街の残骸が残るだけの荒廃した土地になってしまっていた。
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