ゲロで魔法を使い

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... ヤヤンバル広場に、 今までに聴いた事が無い、 怒濤が響いた! 『キサマ!なんて事するんだ!』 声の質からして、まだ子供であろう。 しかし、 人々の視線と行動を奪うには十分すぎる言葉だった。 そして、 その容姿も、人々の目を奪った。 見たこともない黒髪に褐色の肌。 鼻は低く、鋭く光る黒い瞳。 目の錯覚だろうか、 若干、脚が短く見える。 あっと... 忘れていた元凶が 怒濤で返してきた。 「なんだ小僧!?俺の邪魔をするのかぁ?」 『なぜだ!なぜこの人を殺したんだ!』 「俺様が武力信教のザッガだからだよ!」 ザッガは、そう言うと、 ロングソードを構えた。 『...なんだよソレ...意味わかんねーよ!...』 少年は腰にさした杖に手を添えた。 ... 「小僧、やんのか?」 『...無益な争いは』 「お前が金持ってりゃぁ良いな。」 少年の言葉はサラっと遮られた。 『...なぜなんだ...』 「俺の酒代(ハート)」 ザッガは、 嬉しそうにそう言いはなった。 少年は、 『...文無しなんだが...』 そう、寂しそうに呟いた。 ソレを、聞いたザッガは、 ロングソードを振った。 勢いよく風を切る音 人々は、 目を背けた。
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