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汗が滴り落ちる程の暑い日だった。
私は、久しぶりに、祖母の家を訪ねた。
幼いころは、よく遊んでもらっていたが、大学生にもなると、疎遠になっていた。
訪ねたのは、母から、荷物を預かったためだ。
私も知っている和菓子の店の名の入った包装紙がしてある。
祖母は、喜んで迎えてくれた。
帰りに祖母から、くしをもらった。
整理していたら、出てきたものだから、と言って。
朱色のきれいなくしだった。
どこも剥げたりしていないし、傷一つない。きっと、上等なものなのだろう。
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