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「ルシード様。デュラム様がお見えになっています」
臣下が裏半球のモルグール国の若き王に跪く。
黒髪の黒瞳の黒い征服を着た《ヴィシャス・ルシード》(18)が顔を上げる。
黒い玉座から立ち上がり、黒光りする絨毯を闊歩してゆく。
メイドたちがヴィシャスを怖れ、道から退く。
「おいお前」
メイドの1人が振り向く。
慌てた拍子に落としたタオルに顎を振るヴィシャス。
メイドが謝りながら急いで駆け拾う
「きゃッ!!」
ヴィシャスが髪を掴み、顔を上げさせる。
「それ俺のお気に入りじゃねェか。何落としてんだ?」
「ごめんなさい‥」
ヴィシャスは舌打ちし、膝蹴りを顔面に打ち込む。
メイドを突き飛ばし、通りすがり様首の骨を践み折ってゆく。
王間を出て、今宵の晩餐会のディナーの準備をしている会場を通る。
シェフが盛り合わせているテーブルで止まり、一口食べる。
「うまくねェな。何だこれよ?」
「申し訳ございません!!すぐに作り直します!!」
ヴィシャスは腰から黒刃の短刀を抜き、首を切り裂く。
シェフが倒れた。
「クソ料理食うためにお前ら使ってるわけじゃねェんだよッ。
マシなの作れねェなら全員殺すからなッ」
ヴィシャスが残りのシェフたちに怒鳴りつけ、会場を出る。
「ヴィシャス様。新品がご到着致しました」
家来の1人が歩み寄り報告し、ヴィシャスは並んでいる少女たちを見る。
ヴィシャスは新品(処女)しか興味なく、1度犯したら捨て去る。
顔を掴みながら順番に見てゆく。
1人の少女に眼を止めた。
「コイツ本当に新品か?」
「はいっ。左様でっ。そのように申し使っております!」
ヴィシャスは首を傾げ
「きゃーー」
少女の首に両手をかけ絞め殺す。
少女は目を見開いたまま死んだ。
少女たちが怯える。
「お前」
「ひぃっ!!!」
ヴィシャスが家来の胸倉を掴む。
「前にも1度言ったよな?
中古品は混ぜるなとッ」
ヴィシャスは短刀を腹に突き刺す。
「ぐうぅ‥」
吐血しながら喘ぐ家来。
ヴィシャスは短刀を勢いよく抜き、頭に突き刺す。
少女たちが悲鳴をあげる。
「気をつけろ」
別の家来が怯えながら小刻みに頷き、ヴィシャスが出て行く。
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