ヴィシャス・ルシード 18-1

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ヴィシャスは応接間に闊歩してゆく。 そこへ1人の男が黒迷彩服兵士たちに掴まれ連行されてきた。 「連合のスパイと思われます」 ヴィシャスが信頼するヘルム将軍が報告する。 ヴィシャスが男に近づく。 「どうやって入り込んだ? ゴキブリみたいにコソコソ入り込みやがって」 ヴィシャスは腹に拳を打ち込む。 「ぐっ!」 悶える男を兵士たちがガッチリ抑える。 「侵入方法・目的・知ったこと全て吐かせろ」 「わかりました陛下」 ヘルム将軍が頷き、スパイを拷問ルームへと連れてゆく。 ヴィシャスは応接間に入り、悪友のデュラムと手を組み交わす。 デュラム(21)は隣国グロデシアの王だ。 「今夜はハデにいこうぜ」 「いつもハデだろおまえは」 「ッヘヘヘ」 ヴィシャスが邪悪に笑う。 「デロイは?」 他にも3つの悪友国があり、好き勝手悪事をしていることで悪の5大国家として国連から非難されていた。 デュラムは向かいに座って言う。 「連合国が軍事介入すべきだって話してるの知ってるか?」 「なら戦争してやるよ」 ヴィシャスが邪悪に笑いながら言う。 「共に戦おうぜ兄弟」 「おれはごめんだね。うち抜きでやってくれ」 「ノリ悪ィなデュラム~」 「ノリで戦争するのはおまえぐらいだよ。 おれは今の神のような暮らしを続けていきたいのさ」 「飽きてこねェか?」 「全然」 「俺は戦争ってのをマジでやってみてェ。 死ぬ前にやりたい事の1つさ」 「死ぬ前におれに迷惑かけるなヴィシャス。おまえの国が始めれば自ずとおれの国まで標的にされるんだ。やめてくれ」
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