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ヴィシャスは応接間に闊歩してゆく。
そこへ1人の男が黒迷彩服兵士たちに掴まれ連行されてきた。
「連合のスパイと思われます」
ヴィシャスが信頼するヘルム将軍が報告する。
ヴィシャスが男に近づく。
「どうやって入り込んだ?
ゴキブリみたいにコソコソ入り込みやがって」
ヴィシャスは腹に拳を打ち込む。
「ぐっ!」
悶える男を兵士たちがガッチリ抑える。
「侵入方法・目的・知ったこと全て吐かせろ」
「わかりました陛下」
ヘルム将軍が頷き、スパイを拷問ルームへと連れてゆく。
ヴィシャスは応接間に入り、悪友のデュラムと手を組み交わす。
デュラム(21)は隣国グロデシアの王だ。
「今夜はハデにいこうぜ」
「いつもハデだろおまえは」
「ッヘヘヘ」
ヴィシャスが邪悪に笑う。
「デロイは?」
他にも3つの悪友国があり、好き勝手悪事をしていることで悪の5大国家として国連から非難されていた。
デュラムは向かいに座って言う。
「連合国が軍事介入すべきだって話してるの知ってるか?」
「なら戦争してやるよ」
ヴィシャスが邪悪に笑いながら言う。
「共に戦おうぜ兄弟」
「おれはごめんだね。うち抜きでやってくれ」
「ノリ悪ィなデュラム~」
「ノリで戦争するのはおまえぐらいだよ。
おれは今の神のような暮らしを続けていきたいのさ」
「飽きてこねェか?」
「全然」
「俺は戦争ってのをマジでやってみてェ。
死ぬ前にやりたい事の1つさ」
「死ぬ前におれに迷惑かけるなヴィシャス。おまえの国が始めれば自ずとおれの国まで標的にされるんだ。やめてくれ」
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