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で、あ、これ本当にやばい、怖いって、そう思った瞬間。
身体が動いたんです。
そう、金縛りが解けて、体が動いた瞬間、すぐ押入れの入り口を開けて、もう、身体をぶつけながら隙間から飛び出して。
それで、居間に走って逃げて、そこにいた家族や親族の前で大泣きしてちゃって。
まぁ、その後は、私以外のみんなが、かくれんぼ止めちゃって、他のことで遊んでたとか、そんなことに怒ったりしたけど、一日何にも無く終わってね。
ただね。
押入れの、壁の向こう。
この話、怖い話をするときに良くしてるんですけど、毎回、壁の向こうは庭だって言ってたんですが。
今になって良く考えたら、家の庭じゃなかったんですよ。
あの後ろの方向。
壁の向こうは、隣の家の敷地だったんです。
壁のすぐ後ろは敷地を隔てるちょっとした段差が出来てて、少し土地が下がってる感じになってる。
そんな明確な境界線みたいなのがあるから、フェンスとかはないんだけど、隣の敷地だってのが分かる。
隣の家は廃屋で、誰も住んでない。
土地に手入れなんかもされてなくて、草なんかはぼうぼうに生えてて何にも無い。
そう、何にも無い。
何にも。
……
と、言う感じでこの話は終わりです。
どうでしたでしょうか。
あんまり怖くなかったかな。
じゃあ、次はもっと怖い話を。
私じゃなくて私の友達が体験した話をお話しようと思います。
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