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だが俺は、不動産屋の前に立ちすくみ、一瞬考えた。
待てよ……
シェアハウスというのは、知らない人間と同居する場所だ。
当然、顔を合わすのも嫌な人間とも、毎日のように顔を合さなくてはいけない。
俺にとって顔を合わすのも嫌な人間とは………
二人に一人は、そうなる計算だった。
何しろ俺が苦手で、大嫌いな人間とは……
『オンナ』という生き物だからだ。
なぜなのか、いつからそうなったのか、自分自身でもわからなかった。
それが……ハルヤに出会ってから、初めてハッキリとした。
わからない方が、良かったのかもしれない。即ち、ハルヤに出会わなかった方が、俺は……幸せだったのかもしれない。
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