4日目【8月15日】

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玄関脇のロビーで毛布に包まり、夜通し外の気配に神経を尖らせていた空木智治は、明け方近くになって安堵したのか、うつらうつらと重いまぶたを閉じた。 ピョピョン♪  ようやく深い眠りにつけると思った矢先に、脇に置いたスマホが突然に鳴り響き、空木はビクリと身体を反応させ、飛び起きた。  「……!?」  かたわらに置いておいた鉄パイプを手に、周囲へと視線を走らせた。   毛布に包まった飯豊純平が横になってソファーでいびきを立ていた。 「……」    空木は〝頼りになる〟相棒の寝顔に眉根をよせた。  どうやら、BSによる奇襲はなかったようだ。  昨日、白根麻衣が惨殺されたことが夢に思えてしかたなかった。空木は大きく息を吐き出しスマホに手を伸ばした。  時刻は朝6時半。新着のWiFiメッセージの吹き出しが、画面上にいくつか連なっていた。  送り主は全て、ウチダだ。
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