4日目【8月15日】

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 BSの連中は!?  一同は緊張した面持ちで周囲を見渡した。  広場に人影はなく、巨大な人型の木組みが中央に鎮座していた。  広場中央まで進み出た一行は、先日の宴の痕跡へと視線をとした。  豚を丸焼きにした炭がまだ、掃除されずにそこに残っていた。思えばあの晩を境に、全てが豹変してしまった。 「ちょっと、これを見て」  空木は声がしたほうへと振り返った。  しゃがみこんだ早池せいらが、地面についた無数の足跡を見つけた。 「複数人の足跡が、ホラ、森の方へと向かっている」  早池は、広場奥の森へと指をさした。 「くそっ! BSのやつらに先手を取られたか!」  飯豊がくやしがり、拳で手のひらを打ち叩いた。 「大きい足跡の上に小さい足跡が重なってる。男子のあとに女子が続いて歩いた……」  立ち上がった早池せいらは、足跡を追って歩きだし、ふたたび立ち止まった。 「ここで、二手に分かれている」  早池の指摘通り、複数人の足跡が、正面と左手とに分かれて森の方へと続いていた。 「正面へ進む足跡の方が、左手へ向かう足跡よりも数が多い。男女構成もバラバラみたい」 「ちょっと待って、今確認するから」   機転の利く八幡小百合がすかさず、座標のメモを取りだし、スマホアプリのコンパスを起動させた。 「正面はちょうど北の方角、あっちは西」  座標に記された矢印とコンパスを照らし合わし、彼女は言った。 「座標によれば、A地点最初のチャックポイントは北へ5・7km。B地点、C地点がともに西へ1kmよ。途中まで同じコースみたい」  
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