0人が本棚に入れています
本棚に追加
次の日、菜緒に「岡崎くんと付き合った」って報告を受けて、血迷わなくて良かったと心底思う。
菜緒が経緯を説明していても、私の頭は食事中の彼との会話を思い出していた。
「なるちゃん、好きな人いてる?」
「うーん、どうだろ…。岡崎くんは?」
「俺はね、いてる」
そう照れて笑った彼を見て、「あぁ、彼は私が好きなんだ、きっと。」なんて。
本当にあのときは、血迷わなくてよかった。だって、付き合ったって報告を受けても勘違いをしてた自分に恥ずかしくなっただけで、少しも悲しくなかったの。
きっと、それって、好きじゃなかったってことでしょ?
そんな曖昧な感情で、大事な友達、失うとこだったことにゾッとする。
、
最初のコメントを投稿しよう!