第1章

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家にやってきた新たな時計には、吹き出しが付いている。 長針と短針が近づけば、二人の会話の様なものが流れてくる代物だ。 面白そうなので買って来たは良いのだが、こいつら、時間通りに動いてくれないらしい。 他に時間を見れるものが無い俺の家では使えないものかもしれない。 買って当初の事だ。 吹き出しに何が出てくるのか気になってずっと見ていたのだが、ほとんど何も出てこない。 飽きてきたころ、長針と短針が近づいてきたころだ。 「またせたな。」 「もう、遅いんだから。」 どこのバカップルだと突っ込みたくなる会話が出てきた。 ずっとイチャイチャしているもんで、見ているのが辛くなったが、別れを見届けてやることにした。
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