第1章

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せっかく来てくれた赤西君に申し訳ないし、初めての夜になるかもなのに、何をしてるんだろう………… そう思うのにどうしても気分が落ちてしまう。 せっかく用意した取って置きの料理も喉を通らないし、美味しいと言って色々と話しかけてくれる赤西君の顔も見れない。 「なぁ?さっきからどうしたの?」 優しく響く声。 テーブルの上の料理が滲んでいく。 こんなわたしのこと好きだと言ってくれる赤西君に、どうしてこんな態度とっちゃうんだろう………… 自分に腹がたって、失望して、悔しくて、握りしめた掌に爪が食い込むほど力が自然に入る。
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