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「あら、高見沢君、来てたの?」
「お邪魔してるよ、千秋さん。」
買い物から帰ってきた千秋さんに、挨拶する。
「おかえり、陽菜ちゃん、葵ちゃんの服いいのあった?」
「はい、いいのがありました。ついでに、私のも買っちゃった。」
速水家のお嫁さんである、陽菜ちゃんも、いまやすっかり、ここの空気に馴染んで、若奥様として、存在感放ってる…まあ、子供のときから、速水家の娘同然だから、今更かな。
葵ちゃんは、帰るなり速水にベッタリだ。鼻の下伸ばしちゃって、孫は、目に入れてもいたくないってやつだな。
そんな姿を見て、思わず笑顔になっていたんだが…。
「叔父様。この間は、ご馳走さまでした。あの…。」
彩華がなにやら言いたそうにしているから、『あっちで話す?』と振ってみる。
今いる食堂の端にある、サンルームへ移動。
「叔父様からの返事をパパにしたら、3日以内に来るって…本当に来てたから、ビックリした。」
「はっきり何時って言えないときは、ああ言うのが、俺達のルールなんだ。」
「あのね、私、話すつもりはなかったんだけど、ママに、叔父様から聞いた話したの…というか、パパと話してること、横で聞いてたママが、その話は、知らないから、詳しく教えてって…。」
「ああ、そんな顔しないで、彩華ちゃん。別に、千秋さんに、知られたってどうということはないよ。長い付き合いなのに、話してなかったのは、たまたまだからさ。
昔のことに、ひつこく拘ってるのは、俺が、不甲斐ないからだし、君が、気にすることはないんだから。」
「…でもね。」
「言わなくていいよ。彩華ちゃんは、優しい娘だね。
俺は、大丈夫。俺だって、一花も二花も、まだ咲かせたいからね。
結婚は、したいときが適齢期って言うだろ。年齢なんて関係ないからね。俺も、また、恋出来るさ。」
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