淡い想いを抱いて…

15/16
前へ
/226ページ
次へ
「…気を使わせたのは、私の方です。ごめんなさい。 私は、友永穂香。文学部で、勉強しています。あなたと同じ1年生です。」 「いや、そんな。何で、穂香さんが、謝るんですか…。」 俺が、恐縮していると、クスッと穂香は、笑った。 「あの、私達、これから、お茶しに行きますけど、一緒にいかがですか? もし、よかったら、そちらのお友達も一緒に。」 「えっ?!俺も、いいんですか?」 「はい、どうぞ。」 「やったあ!」 いつの間にか、俺の隣に並んでいた修まで、穂香に誘われて、あっという間に、お茶することになったんだ。 この時、俺は、今日ここへ来るまでに感じていたのとは、また違った種類のワクワクに、包まれつつあった。 その時点では、わからなかったけれど、それは、この先に待っている恋の予感だったのかもしれない。
/226ページ

最初のコメントを投稿しよう!

100人が本棚に入れています
本棚に追加