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圭吾が、彩華を連れてきたのは、下北沢の駅に近い居酒屋だった。
「俺の行きつけで悪いな。」
「私、こういうお店も好きだよ。敷居高くないし。魅力的だよ。」
「そう言ってもらえると、助かるよ。」
圭吾は、好きなもの頼んでいいと、彩華に伝えると、自分は、熱燗と、ツマミをいくつか頼んだ。
彩華は、レモン酎ハイを頼んでいた。
「行ける口か?」
「そんなに強くはないよ。まあ、人並みじゃないのかな。…パパや和樹さんなんかと比べないでよ。あの人達、ザルだから。」
「よく知ってんなぁ。二人が、ザルだって。一緒に飲みに言ったのか?」
「私は、行ってないよ。でも、奏多は、時々、パパやお兄ちゃんに、付き合わされてるからね。和樹さんは、パパに呼ばれたら、ホイホイ来ちゃうし。」
「和樹君は、速水信者だからな。」
「ええ、信者なの?!」
「そうだよ、信者。」
圭吾は、笑って、そう言った。
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