第1章

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違和感を感じる。 そういえば、叔父さん俺の携帯番号知ってたんだっけ? 教えた覚えがない。 母さんが、教えたのだろう…と思い、別段気にしなかった。 昔は、よく叔父さんにギターを弾いてもらって歌ったなー、最近会ってないけど、元気だろうか? 声は元気そうだった。あんなに上手かったギターのメロディが不規則だったのが、気になったが電話をしながらなのだからだろうと、納得した。 もう一件、留守電が入っている。 今度は、母からだ。 どうせ、仕事もしない俺に小言のひとつでも言おうと思っているのだろう。 そう思うと、気が滅入ってくる。 もう夜だというのに、部屋の中は蒸し風呂のように暑い。 我ながら、よくこんな所で寝ていられたものだ、と思った。
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