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俺がいつ鴇さんを好きになったかというと、それは明確に表すことができない。
気が付いたら好きになっていた。
もしかしたら初めて見たその日から好きだったのかもしれない。
鴇さんとは今年になり同じクラスになったばかりだ、実は数回ほどしか話していないというのが現状だ。
一年生のときからその存在は知っていたけど、なんかもうわからないうちに好きになってた。
きっと恋なんてそんなもんだし、恋愛は感情論だ、理屈じゃない。
そんな俺がダメなのもわかっているのに告白した理由っていうのが──────
「なぁ、どうだった、どうだった!?鴇さんに告白はさぁ」
興奮くい気味に問い詰めてくるのは、クラスメイト。所謂友達だった。
あっけらかんと何も考えてなさそうなのが腹立つ。
「ダメに決まってんだろ、馬鹿なんじゃないの」
「そりゃお前がテンション上げ上げでその気になっちゃったのがいけないんだろ。それにそんなに嫌なら告白しなけりゃよかったんだよ俺の煽りを無視してな」
……。
その通りすぎて何も言えない。
若気の至りでしかない。
後悔先に立たず。
「はぁ─────。もう言っちゃったのは仕方ないし、いいや。」
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