1人が本棚に入れています
本棚に追加
それに〝こくはく部〟のことがある。
どうやら他言無用らしいから、誰にも言わないけれど、まぁ言っても笑われるだけだけど。
本当に鴇さんと付き合えるかもしれないし。
「おい、にやにやして気持ちが悪いぞ。一人の時にしてくれよ山鳩」
「あ、ごめん、ごめん」
ポーカーフェイスはどうも苦手だ。
隣を歩くコイツとの会話の最中で、どうやって〝こくはく部〟が俺と鴇さんをくっつけるのか自分のことなのに他人事のように考える。
the普通の俺には何もわからないけどきっと上手くやってくれるんだろう。
そもそもどんな人達なのか、複数いるんだろうけど何人なのかもわからない。考えるだけ無駄だ。
けれど、そんなことを予想するのも楽しかったりした。
告白して振られたばかりだというのに、そこまでショックじゃないのは、間違いなく
こくはく部という存在があるからだと他人事のように感じる俺がいた。
そしてなんとなく隣の馬鹿に訊いてみる。
「告白って100%成功するもんかね?」
最初のコメントを投稿しよう!