3人が本棚に入れています
本棚に追加
さ、早速アメを……。
「ちょっと」
はっ?!
マーガレットがこっちを睨んでいる。
「なに、それ」
ぬいぐるみを片手に乗馬中のマーガレット。
オレンジ色のパーカーに、灰色のリュックを背負っている。
リュは、トブ・サンダー。
リュって、何って?
一人称だ。気にしないで。
青いぶかぶかのパーカー……コートかもしれない謎の服を着ている。この服が何か考え直すと、はっきり言って知らない。
ある事件を解決して『光の使者』の異名がある。あんまり好きじゃないけど、だいぶ慣れた。
そして、神の呪いで電気になる体だ。
マーガレットはリュの旅仲間で、料理が得意。基本、耳にする料理は火おこしから盛り付け、後片付けまで手際よく最高に美味しく作ることができる。
追加項目として、危険人物だ。
鉄の壁をもまるでクッキーを砕くようにパンチ一発で粉々に砕いてしまう。
マーガレットが抱いているぬいぐるみは、ラベンダー。
同じく呪いにかかり、ぬいぐるみに姿が変わった女の子だ。
口が動いて話をするならホラーだが、ラベンダーは日記帳を使って話をする。(日記帳でもホラーか……。)
あと、マーガレットの乗っている子馬は、ライ。
計4人、匹、個で旅をしている。
今日は雲が多めだ。
風はにわかに吹いている。
「トブサン、飴」
「あ……飴がなんだ?」
「とぼけないで」
ば、ばれましたか。
マーガレットはわざわざ足を止めてじっと飴を睨んでいる。
かと思ったら、手を差し出してきた。
「なんだよ。」
「飴、頂戴。」
あげるかッ!!
「いいか、マーガレット。これはな、罪人から貰った貴重な飴なんだ。食べようと思ったわけじゃないし、」
「いつも夕飯の話する、トブサンが?」
……。
「食べ物を目の前にして、食べない?」
……。
はい、そうです。
食べようとしました。
だけど、罪人から貰った飴だということは事実だ。
マヘさんという、大事件の発端の黒幕。昔、お世話になったときに貰ったのだ。
(気になる方は、2話で出会い、5話で対決が読めるよ!)
「で、でも。今、とっておこうっていう気になったんだよ!」
マーガレットは「ふーん」と興味なさそうに、ひょいと飴を取り上げた。
「トブサン、マジックって知ってる?」
……へ?
まじっくぅ?
あ、本でちょっとだけ見たことあるけど。
シルクハットのおじいさんが踊るヤツかな?
「ここに飴があります」
え?
あ、あるけど。
それがどうしたのか?
最初のコメントを投稿しよう!