最終話 ガラスのハート
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いくら同乗者だったとはいえ、もしかすると生きていたかもしれない人間を、置き去りにして逃げたことに変わりはない。 確かに麻里子に逃げる意志はなかった。逃げたことは、真一の単独判断だったのだ。 だけど公に麻里子の名前が明るみになれば、店の印象もガラリと変わるだろう。 それが世間体というものだ。
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