最終話 ガラスのハート

6/15
前へ
/15ページ
次へ
 いくら同乗者だったとはいえ、もしかすると生きていたかもしれない人間を、置き去りにして逃げたことに変わりはない。  確かに麻里子に逃げる意志はなかった。逃げたことは、真一の単独判断だったのだ。  だけど公に麻里子の名前が明るみになれば、店の印象もガラリと変わるだろう。  それが世間体というものだ。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加