第4章

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その頃は、勉強もできずに、活字も読めずに、”ドラえもん”ばっかり熟読していた。 何回も、何日も。 なんで、”ドラえもん”なのか、解らなかったけれど。 まっさらなこころで、読めるものだったからだと、思う。 どこにも出歩けず、眠れず、大学にも行けずに。 サークルの間でも、学部の仲間にも、”みなみ死亡説”が流れたらしい。後になって知ることだけれども。 そんな外聞は、どうでもよかった。
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