手紙

3/5
前へ
/5ページ
次へ
7月26日 春日井からの手紙が来たのは夏休みに入ってすぐの事だった。 俺はすぐに返事を書こうと机に向かったが、… 「…手紙ってどう書けばいいんだ?」 シャープペンシルをくるくる回しながら5分程考えてみたが、やはり浮かばなかった。 手紙一つまともに返せない程のボキャブラリーの無さに我ながら呆れ、思わずため息が漏れた。 《春日井 夕凪》 手紙の最後に書かれた名前だ。 俺こと早瀬日々人の幼馴染みであり、俺が唯一腹を割って話せる相手、 恥ずかしい話、唯一の友達である。 ちなみに女子だ。(可愛い) しかし、勘違いしてもらっては困る。 俺は別にリア充では無いのだ。 ただ単純に(マジ可愛い)幼馴染みがいて、コミュ症の俺はそいつしか友達と呼べる存在がいないというだけ。 ………自分で言ってて泣けてきた
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加