ゲームブック『密室からの脱出』

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プロローグ 君は、ふと立ち寄った古本屋で、気になる本を見付けた。 タイトルは『密室からの脱出』 裏表紙から小口を渡って表紙に鍵付きのベルトがついており 鍵が無くては開けないようになっている。 店主に聞いてみると 「それは現実に起こるゲームブックだよ。気軽に開いては危険だから鍵付きなんだ」 と言う。 鍵はあるのかと尋ねると 「買ってくれたら渡すよ」 との事だった。 少しでも情報を得ようと裏表紙に書かれた文章を読んでみる。 そこに書いてあるのは、あらすじではなく、この本自体の説明だった。 君はこの本を開いた時、実際に密室に閉じ込められる事になる。 君の選択で君の行動を決める事で物語が進んで行く。 君の知恵と根気で密室の謎を解き明かすのだ。 君は財布を確認して、中身のほとんどを支払い、その本を買って家に帰った。 さっそく、古本屋から貰った鍵でベルトを外す。 現実とか実際とか、どれだけの本なんだよと思いながら本を開くと 紙面から光が溢れ、目の前が真っ白になり、君は意識を失った。 次のページへ。
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