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「・・・開けてもいいのかな?・・・よし、開けてみよう」
花鈴は、ゆっくりと小包を開けた。
そこには、1つの携帯と1通の手紙が入っているだけだった。
「何?この携帯」
花鈴は入っていた携帯を取り出した。
どうやら電源が入っていないようで画面は真っ暗なままだった。
そこで、一緒に入っていた手紙を読んでみることにした。
「え~っと・・・
“この携帯があなたをきっと救ってくれるでしょう”何のこと?」
私は、少し疑問に思った。
何の為にこれを私に渡したのか・・・疑問はたくさんあった。
ただもう生きていることが耐えられなかった花鈴は、どうせ死ぬんだ・・・死ぬ前のいい思い出にはなるかもしれないと思い携帯の電源を入れた。
携帯は通常通り起動した。
するとそこに、青字で何かが映し出された。
【 あなたの“ キボウ ”はなんですか? 】
花鈴は、映し出された文字を見て昨夜のことを思い出した。
『本当に・・・死んでもいいのか?キボウを捨てるな』
― キボウ・・・ ―
私がキボウを求めていいのだろうか・・・もし、いいのなら・・・
「・・けて(ボソッ)」
花鈴は、小さな声で呟いた。
花鈴にしか分からないそれだけ、小さな望み・・・キボウだった。
しかし、そのキボウはしっかりと携帯は聞き取っていた。
【 あなたの “ キボウ ” りょうかいしました 】
そう画面に表示された後、花鈴が触ってもいないのに1つのアプリが起動した。
「恋人アプリ?」
画面には黒字で “ 恋人アプリ ” と表示されていた。
花鈴は、その日からこのアプリを遊ぶことにした。
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